思えば遠くに来たものだなぁと。
「人からどう思われているんだろう」と不安で不安で、自分をうまく表出できない15歳の自分がいました。それが、年月が何十年か経ち、もう子供が15歳の子供を抱える中年になりました。
今を生きるのが必死で、うまく周りに合わせることができなくて、もがいていた自分がいました。自分を変えたい一心で、高校卒業と同時にアメリカに留学したりして。親にはだいぶ迷惑をかけました。
迷惑かけた分、次の世代を養っていく義務は自分にはあるなと感じています。それが自分ができる恩返しなんだろうと。
変わりたい自分がいて、アメリカに行ったけれど変われない自分がいて。環境が変わっても、自分は自分でしかないんだなぁとつくづく思い知らされました。
その中でも、多分あの時あの場所でないと絶対経験できない貴重な経験ができ、少年だった自分が大人になる過程で経験できたあの時空間は僕の宝物です。
出会いは、一生の思い出。19歳の僕はニューヨークのマンハッタンでの生活を送っていました。まだツインタワーもある時です。日本ではバブルが弾けて何年か経っていましたが、バブルの真っ最中で日本で一稼ぎしてアメリカにやってきた人もいました。ソビエト連邦が崩壊後、避難民としてアメリカにやってきたロシア人の方。中国人やその他の人たち、いろんな人と知り合い、時間を共有することができました。日本人では、映画監督を目指し、学びにきている人や、佐川急便でがむしゃらに働いてお金を貯めてからきている人や、ナンバー1のホステスさんを夜のまちでして、それからアメリカにやってきた人など。マンハッタンは劇場が多く、アクターをしている人とも交流を持つことができていました。
そんな中でも、人見知りな自分はどうやったら自分を変えることができるんだろうともがいていたのですが。会う人会う人の優しさに救われた気がします。マンハッタンには世界中の人たちが集まってきます。いろんな人がいますが、どこの国の人だから良いとか、この国の人だから悪いとか、そんな制限は本当になかったですね。あるのは、人と人とのコミュニケーションで、そこには国境はありませんでした。
北朝鮮人や韓国人は日本人と本当に近い存在ですね。兄弟のような感覚です。
中国人は手先が器用で、頭が良いですね。
ロシア人の美の感覚は日本人と似ていますね。
日本人の他人を思いやる姿勢は本当に素敵です。僕は日本が大好きです。たけど、次に好きなのは思い出が詰まったマンハッタンかな。
できたら定住したい土地でしたが、色々あって離れることになったのですが。自分が成長する過程で経験できたことは僕の宝物です。
もがいていた19歳の自分がいました。苦しいけれど、答えはきっと見つかるよと、その時の自分に伝えてあげたいです。
答えを自分の外に探しても、本当は自分の中に最初からそれはあるんだと。だけどそれを見つけるためにはきっと人は自分探しのたびにでないといけないのでしょう。答えはきっと見つかるよ、大丈夫。